ときめき分類学
この曲について
AZALEAのユニット1stシングルのカップリング曲です。AZALEAの曲はちょっと詩的というか、感情表現が比喩的というか婉曲的ですよね。CYaRon!が素直すぎるという説もある。「ときめきには種類がある」というのは、架空の物語などで恋心を想像して感じるときめきや、実際に恋をしている感じるときめきは違う、という感覚なのかなと思います。そういう意味で、個人的には結構花丸イメージ強めで聴いてます。
1番の最初の「「ように」なんて付けたら 夢じゃないってことなのです」の部分では、今自分が確かに現実としてときめきを感じていることを自覚し始めているように感じます。今まではいつか誰かと……なんて思ってたことを思い浮かべるとき、ふと具体的な相手が出てきてしまって、もしかして……みたいな感じですかね?
一方で2番まで行くと、「「みたい」なんて言わないでいて 夢でいいのいいでしょ」と、現実として感じているときめきを受け入れることに躊躇いを感じているように見えます。「ステキな想い消さないで こわさないでね」という部分からも、妄想している理想的な恋の世界が現実の恋で壊されるのを恐れているように感じられます。しかし歌詞は「ためらいは邪魔になるよと私を連れ出して」というサビに続き、むしろ閉じこもっている想像の世界を壊したらどうなるんだろう、壊して欲しい、というところまで気持ちが高まっているように思います。「研究が必要ね 手伝って 謎を突きとめて」も、もっとときめかせて欲しい、という意味だと解釈しています。そういう意味で、静かなに始まった印象とは裏腹に、かなり情熱的な曲だと思っています。
曲調も1番の間はゆったりとした感じで、それこそライブで花が開く演出があるように、恋の花がゆっくりと開いては散っていくような、儚い美しさを感じます。しかし2番に入るとパーカッションが印象的に入ってきて、サビに向けてテンポを上げていきます。この部分がどんどん心臓の鼓動が速くなっていくようで、今までの自分を壊したくなるほどまでに恋の熱量が高まっていく歌詞を後押ししている気がします。この部分が想像と現実の対比でもあると考えています。
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