DIVE!

DIVE!は歌詞全体として第3話におけるせつ菜、あるいは中川菜々の「自分が好きなことを貫くことへの葛藤、そしてそこからの解放」が描かれているのを感じます。
自分の大好きが他の人の大好きを傷つけたことへの後悔から自分の大好きを封印することを決めたせつ菜。
"不器用かな でも 傷ついたって構わないよ" の部分は、「器用に自分の気持ちを制御したりできない、そのせいでこれから障害があったとしても止められない」という解放されてからの気持ちが乗っている歌詞だと思いますが、同時に誰にも相談することなく1人で抱え込んで自ら身を引いてしまったせつ菜の不器用さだったり、傷つけてしまったことへの後悔の気持ちなど、大好きを封印するに至ったときの気持ちの対比にもなっているように感じます。


第3話の終盤では、侑の言葉で「それでも大好きを貫いていい」と認められたことにより、自ら施したスクールアイドルが大好きな気持ちの封印から解放されます。
DIVE!の歌詞はほとんどが自分の気持ちに関することですが、"重ねた出会いがこの瞬間 (とき) 彩るよ" の部分に他人が出てきていて、侑、あるいはスクールアイドル同好会のみんなによって解放された気持ちへの感謝があると思っています。
2番の "一番大切な場所を見つけたから" は、スクールアイドルとして立つ舞台のことでもありつつ、スクールアイドル同好会という自分の大好きを認めてくれる場のことでもあるのかなと思います。


封印に関しては "心に鍵かけて" という表現がありますが、LIKE IT!LOVE IT!に関するの投稿でも衣装に鍵がついている話をしました。
また、"無限に広がる宇宙 (そら)" という歌詞もLIKE IT!LOVE IT!で描かれた空を思い出します。
"空の高さは自分次第で自由に変えていけるんだって" から "無限に広がる宇宙 (そら)" まで高さを変えているところから、せつ菜が感じている強い解放感が伝わってくるようです。
また、"曇りない気持ちで" という歌詞の「曇り」というのも空から来るイメージと掛けている部分があるのかなと思っています。
「DIVE!」という曲名は、MVでは「海の底に潜り込む」という自分の心の奥に眠る自分を解放しにいくことの表現として解釈されているように感じますが、歌詞からは「自由な空に飛び込む」という、また別のイメージで捉えられるのもの面白いですし、一度海の底までDIVEして自分と向き合ったからこそ空にDIVEできる、みたいな流れで考えられるのも面白いなと思います。


楽曲は「THE・優木せつ菜」といったバンドサウンドです。
僕は特にツインギターの入れ替わりが特徴的だと思っていて、リズムギターとリードギターが交互に出てきているように聴こえます。
LIKE IT!LOVE IT!のように菜々とせつ菜の入れ替わりのようでもあり、気持ちを抑えようとしているのに溢れ出す激しい気持ちが抑えきれず、リードギターの主張の激しい音という形になって漏れ出しているように感じるところも好きです。
あとはラスサビに入ったところでギュルルルンみたいな (たぶんギター?の) 音があって、これもCHASE!やLIKE IT!LOVE IT!のラスサビあたりにある音に似ていると感じていて、そこも好きです。

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