始まりは君の空

Liella! 1stシングルの表題曲です。
今となってはLiella!の曲は宮嶋淳子作詞が多いので、ある意味懐かしの畑亜貴作詞曲です。

いきなり初っ端の "まだ名もないキモチが 違う明日を見たがってる" みたいな、感情を自分の理性でコントロールできない第三者的に描く感じが、めちゃくちゃ畑亜貴だなと感じます。
"いいんじゃないかな"、"〜〜してみようよ" みたいな歌詞も多く、自分の気持ちや考えを伝えつつも、聞き手に話しかけるように訴えかけてくる表現もらしいなと思います。このおかげでキャラからファンへはもちろん、キャラが自分自身に言い聞かせているように聞こえたり、例えば歌っている時にキャラがキャストに語りかけているようにも感じられたりと、どう響くかが聞く人やそのときの状況・心境で変わってくるのではないかと思います。

特にLiella!はシリーズの他のグループに比べても、等身大というか、ファンと同じ目線というか同じ立ち位置から一緒に始めようという感覚が強いなと思っています。それは「私を叶える物語」というコンセプトや一般公募などから感じるところも多いのですが、この始まりは君の空からも感じられます。例えば "どんな夢か教えて" "トキメキを分かちあいたいよ" という歌詞からは、「自分が頑張っている姿を見せて、頑張っていく活力を与えられる存在になる」というよりも、「一緒に始めて、一緒に夢見て、一緒に進んでいこうね」という印象を受けます。

他にも例えば "手をつないでおけば怖くない" は始まりは君の空の中でも一番印象的なフレーズと言ってもいいと思いますが、逆に言えば「手をつないでいないでいたら、1人きりだと少し怖い」という気持ちの表れだと思います。μ'sやAqours (あえてニジガクは含みませんが) のデビューシングルは前向きさが全面に出ていて引っ張られたり背中を押されたりして元気になる、というのが個人的な印象ですが、この曲は「自分も怖いけど、一緒に始めてみよう」という、同じスタートラインから隣で寄り添ってくれるような曲だなと思います。曲調も綺麗さや壮大さがありつつも、その中に繊細さや柔らかさを感じるところが、どこにでもいる普通の女の子が不安を感じつつも新しいときめきに期待が膨らませていくような、等身大な心情に寄り添っている感じがして、今までのグループとの違いを感じます。

サブタイトルのスーパースター!!など、星が1つのモチーフになっているところから夜空をイメージしたMVや衣装も、そんな曲の雰囲気にあっていてとても好きです。星自体は無数にあって、どれも輝いているというのが前述のLiella!独自の空気感とマッチしているのもいいなと思いますし、"星の光より小さな輝きだけどいつか大きくなる気がして"というのも、ただの星からスーパースターを目指して進んでいくこれからへの予感がするのもよいです。この辺はSTART!! True dreamsやTiny Starsでも近い表現があって繋がっていっているように感じるところも好きです。(余談ですが、「星の光は遠くから見ると小さいけど、実際の星は大きい」みたいなの、サンシャイン!!の青い鳥みたいにどこかで回収されないかな、とかちょっと思ってます)

個人的なお気に入りは2番Aメロの千砂都パートで、なこちゃんもどこかで「歌が苦手だったけど台詞を喋るような感覚を持ったらうまくいった」というような話をしていたと思うんですが、このパートは本心を吐露しているひとりごと、あるいはモノローグのようなしっとりと素直だけどどこか芯を感じる声が好きです。あとは、1番Aメロのバスドラ、サビや落ちサビのドラムロールのような音が、これからへの期待に胸を高鳴らせてる感じがしてお気に入りのポイントです。

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